総務省の外郭団体に大きな変化が!? <br>フューチャーマッピングが短時間で問題解決の道筋を浮き彫りに。

2018.07.02

総務省の外郭団体に大きな変化が!?
フューチャーマッピングが短時間で問題解決の道筋を浮き彫りに。

総務省の外郭団体に大きな変化が!? <br>フューチャーマッピングが短時間で問題解決の道筋を浮き彫りに。

NTTアドバンステクノロジ株式会社

三宅泰世さん




モニターに向かって機械相手に仕事をしている
バリバリのエンジニアたちが、
自分の仕事を社会問題や地域の課題と結びつけて
取り組むようになる。
まるで人が変わったように、モチベーションが上がるーー
そんな驚くべき変化が、国家のプロジェクトで起こり始めました。


変化の場となったのは、総務省の外郭団体。
総務省の地域情報化推進プロジェクトにおいて、
フューチャーマッピングが活用され、大きな成果を生んでいるのです。
その旗振り役を担っているのが、
NTTアドバンステクノロジ株式会社の三宅泰世さん。

これまで数々のワークショップを立ち上げ、
社内外で多くの実績を上げてきた三宅さんですが、
ついに国家レベルのプロジェクトにまで活躍の場を広げました。


三宅さんにプロジェクトのサポートを依頼したのは、
総務省の外郭団体、全国地域情報化推進協会(略称APPLIC:アプリック)。
ICT(Information and Communication Technology)の利活用によって
豊かな地域社会を実現するために設立された、一般財団法人です。

APPLICの会員は、通信キャリアや通信機器ベンダー、地方自治体など。
技術開発やインフラ整備はお手のものですが、
コンセプトやストーリーをつくるのはやや苦手。

そのため、通信インフラは整ったものの、
サービス開発がうまく進んでいませんでした。

そこで、組織活性化に多数の実績があり、
通信技術にも精通している三宅さんの力添えがほしいと、
APPLICから声がかかったのです。



ワークショップには、エンジニアを中心に、
世代、専門分野、立場がさまざまに異なる12名のメンバーが集いました。

三宅さんがまず行ったのは、リードフォーアクションによる組織学習。
ICTに関する本を読み、それぞれの視点から意見を述べ合って、
知識を共有しました。

同時に、自治体や省庁、企業などにヒアリングに行き、
ICTに関する課題や要望を洗い出しました。

リードフォーアクションによって問題・課題が明確化したら、
次は、解決への取り組みです。

ここで、フューチャーマッピングが大きな成果を生み出すことに。
メンバーが一緒に、ICTで地域の課題を解決するストーリーを描くことで、
それぞれが具体的なビジョンを明確にすることができたのです。

「バリバリのエンジニアと、
 『地域のため』『社会のため』という思考の間には、
 多少距離があります。
 でもフューチャーマッピングを使うと、
 地域住民のさまざまな営みが立体的に見えてきて、
 自分たちが何をなすべきかがはっきりと浮かび上がってくるのです」


と三宅さん。

たった1時間半のワークショップで、
みるみるうちに企画提案書の骨組みができあがったと言います。

メンバーそれぞれの強みを生かし、
「ここはうちでできる」
「ここはあなたのところにお願いしたい」と、
実行段階の座組みまでが一気に決まったそうです。



こういった具体的な企画提案を総務省に提出し、
助成金を獲得して、
ひとつひとつ実行に移すことが、ワークショップの目的。
もうすでに複数の提案が出され、
そのうち何件かは実現に向かって動き始めています。

ますます深刻化する高齢社会に、ICTの役割は増していくでしょう。
総務省が求めているのは、既成の製品やサービスありきではなく、
地域の課題解決のニーズに立脚したオリジナルなソリューション。

また、助成金といっても一時的なもので、
スタート後は採算ベースに乗せて自走できることが必要になります。

この非常に高度な要求を満たすビジネスモデルをつくるために、
リードフォーアクションとフューチャーマッピングは
不可欠なツールだと、三宅さんは考えています。

「ワークショップに参加したメンバーは、
 まるで人が変わったように
 仕事のモチベーションが上がった」

という報告も少なくないとのこと。



目の前の製品を完成させること、
工事を完了させることだけを考えていたエンジニアが、
製品やサービスが使われるシーンにまで思いを馳せるようになり、
自分たちが提供するICTが、
社会問題を解決し、人々を幸せにできることに気付く――
それは、価値ある大きな変化です。

「技術が社会と紐づいた時、
 エンジニアとしての社会的使命感が芽生えます。
 エンジニアだからこそできることがある、
 エンジニアでよかったという意識を持って仕事に向かう姿は、
 とても美しく頼もしいものです」


と、同じエンジニアでもある三宅さんは語ります。



第1期のワークショップは終了し、第2期がスタートしたところ。
新たな取り組みでの功績を称えられ、
三宅さんはこの度、
アルマクリエイションが主催する
「クロスセクター・リーダーズ・サミット2017」にて、
フューチャーマッピング賞を受賞されました。

CSLSFM

三宅さんが牽引するプロジェクトが、
今後さらにどんな成果を上げていくのか、
これからの展開がますます楽しみです。